茶祖礼讃

お茶のルーツは誰なのか?

RPT-001 煎茶席@一切経山金剛寺

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京都市内で残存する数少ない、丈六阿弥陀如来坐像の御前で、開莚させていただきました。
本堂脇、デッドスペースだった場所をお借りし、客座より拝せる席として再活用。外陣最前列にあたり、実は正面よりもダイナミックに御姿を仰げるアングルでした。

金剛寺 (京都市東山区五軒町) - Wikipedia

古くからメインストリートだった、三条通。ひっそりとした山門からは想像できない、奥深く包容力を感じさせる空間。そんな檀家寺に、丈六阿弥陀如来はどんっと坐しておわします。
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金剛寺様の宗旨は浄土宗ですが、黄檗禅とも関りがあります。山門をくぐって左手、聖観音菩薩が祀られる観音堂。この扁額は、日本黄檗禅の祖・隠元隆琦による筆です。黄檗禅は坐禅だけでなく、浄土宗のように念仏にも重きを置いていたそうです。ゆえに「念仏禅」とも称され、黄檗僧の口からも「南無阿弥陀仏」の六字名号を聞くことができます。隠元は、浄土宗本山・知恩院にも参学していたとのこと。そんな由来から、こちらに隠元筆の扁額があるようです。

日本黄檗宗の祖。福建省福州福清県の生まれで、その俗姓は林である。

隠元自身は臨済正宗と称していたが、独特の威儀を持ち、禅とさまざまな教えを兼ね併せる当時の「禅浄双修」の念仏禅や、「禅密双修」の陀羅尼禅を特徴とする明朝の禅である「明禅」を日本に伝えた。*1