ESN-005 建仁
叡尊が生まれたのは、建仁元年。建仁寺の「建仁」です。言わずと知れた臨済宗大本山ですが、建立された元号から名付けられております。
ちなみに、建仁寺は京都最初の禅寺であって、日本最初ではないようです。今回話題にしたいのは臨済禅道場の建仁寺ではなく、建仁年間を起点に、茶祖の系譜の概観です。
建仁2年、京都東山に建仁寺が創建されました。しばらくは禅のみならず、天台や真言も学ぶ兼学道場だったようです。それもそのはず、栄西は比叡山出身の天台僧としての一面も備えていたからです。ゆえに、かつては天台宗建仁寺派、あるいは天台宗葉上派の本山にも位置付けられていました。ちなみに、臨済宗としては臨済宗黄龍派の法流にあったそうです。
さて、栄西が学んだ天台教学と茶の関係とは、どのようなものなのでしょうか?