茶祖礼讃

お茶のルーツは誰なのか?

ROT-009 神農

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薬売りや医学関係者の崇拝対象だった神農。いつから祭祀されるようになったのでしょうか。

 舞台は、再び京都の五條天神社*1に戻ります。

次の論文では、江戸時代前期に神農像を安置し、祀り始めたとしています。祀り始めたとされる田代宗敬たる人物については詳細が述べられておりませんが、近世に入ってからその風習が広まったと考えられます。

五条天神には、医篆の神農像を祀る始めをなしたとされる田代宗敬(元禄宝永年間:1688〜1710年)が神農炎帝を尊崇して、その像を祠内に安置したといわれている.*2

神農が薬祖神として崇敬されていたとは言え、その歴史は案外新しいのかもしれません。薬や医療に関する職業の発展とともに、その拠り所として存在感を示していったのでしょうか。